最終更新日2024年11月23日
テフロンとは、フッ素原子を含むプラスチック原料の総称であり、フッ素樹脂とも呼ばれています。このフッ素樹脂には、PTFE(polytetrafluoroethylene)をはじめとする9品種があり、それぞれが優れた特性を備えています。
また、テフロンという呼び名は、1945年に米国のデュポン社(現在はケマーズ社)がPTFEをテフロンと商標登録をしたことで名づけられました。
材質 | 通気度125Pa | 厚さ | 幅(cm) | 購入 |
---|---|---|---|---|
PTFEメッシュ | 0.42cc/cm2/sec | 200 | 113 | |
226 | ||||
ECTFEメッシュ | 9.9cc/cm2/sec | 350 | 114 | |
PVDFメッシュ | 21cc/cm2/sec | 440 | 133 | |
266 |
テフロン(PTFE)は、フッ素樹脂の中でも密度が最も高いため、熱や圧力に強いという特徴があります。
テフロンのメリットについてみていきましょう。
PTFEの融点は327℃と、他のプラスチックと比べると優れた耐熱性があります。高温な環境下でも劣化がしないため、自動車部品や食品の製造工程で使用されています。
PTFEは-253℃まで耐えることができます。フッ素樹脂製品に加工した後も、-100℃まで使用できるという耐寒性を備えています。
フッ素樹脂は薬液や溶剤の影響をほとんど受けません。仮に強酸や強アルカリに触れたとしても不純物を起こしにくい特性があるので、半導体の製造で活躍しています。
多くのプラスチックは長い時間屋外に晒されると劣化してしまいます。しかし、フッ素樹脂は紫外線や可視光線、湿気などの影響をほとんど受けません。建築分野などでは、屋根材や壁材として採用されています。
ここからはテフロンのデメリットについてもみていきます。
フッ素樹脂には物質を固着させない特性(非粘着性)や摩擦係数の低さが影響して、滑りやすいという特性があります。
そのため、成形が難しいというデメリットが挙げられます。
上記にもあるように、成形が難しいため、比例して価格も高い傾向にあります。
テフロンは叩いたり擦ったりすると、凹みや傷が目立ちやすいです。
PFA | パーフルオロアルコキシアルカン (四ふっ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂) |
FEP | パーフルオロエチレンプロペンコポリマー (四ふっ化エチレンー六ふっ化プロピレン共重合樹脂) |
ETFE | エチレンーテトラフルオロエチレンコポリマー (四ふっ化エチレンーエチレン共重合樹脂) |
PVDF | ポリビニリデンフルオライド(ふっ化ビニリデン樹脂) |
PCTFE | ポリクロロトリフルオロエチレン (三ふっ化塩化エチレン樹脂) |
ECTFE | エチレンークロロトリフルオロエチレンコポリマー (三ふっ化塩化エチレンーエチレン共重合樹脂) |
TFE/PDD | テトラフルオロエチレンーパーフルオロジオキソールコポリマー(四ふっ化エチレン・パーフルオロジオキシソール共重合樹脂) |
PVF | ポリビニルフルオライド(ふっ化ビニル樹脂) |
項目 | PTFE | PFA | FEP | ETFE |
---|---|---|---|---|
融点(℃) | 327 | 304-310 | 270 | 260 |
連続最高使用温度(℃) | 260 | 260 | 200 | 150 |
引張強さ(MPa) (温度 25℃) |
26.5 | 17.2 | 10.3 | 6.2 |
伸び(%) (温度 25℃) |
300 | >400 | 360 | 360 |
曲げ弾性率(MPa) | 560 | 200 | - | 45 |
圧縮強さ(MPa) | 4.8 | 2 | 0.7 | 0.4 |
比重 | 2.2 | 2.15 | 2.14 | 1.7 |
静摩擦係数 | 0.04(温度範囲 27~327℃の静荷重) | - | - | - |
一つのプラスチックが複数の特性を持つということは珍しいこともあり、フッ素樹脂は【最後の砦の樹脂】と呼ばれるほど、重宝されています。
使用用途によっては、食品製造・化学分野・半導体・液晶・輸送など様々な業界での活躍が期待できるでしょう。
今回は、テフロンの特徴や関連するフッ素樹脂についてお伝えしてまいりました。
テフロンは、薬品や熱に強い特性を持っている反面、成形の難しさや価格の高さなどが弱みとして挙げられます。
ただ、成形の難しさも逆手をとって縫製加工であれば、様々な加工をすることが可能であり、強みにもなります。
くればぁでは、丸抜き、寸法切り、ご希望のサイズにカットすることも可能です。お気軽にお見積もり依頼ください。
また、お問い合わせ頂ければ、御使用される薬品に対しての耐薬品性データを送付させて頂きますので、お気軽にお申し付けください。
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