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最終更新日2024年11月23日

ポリエステルとは?素材の特徴やメリットデメリットまでご紹介

ナイロンとよく比較される素材として、ポリエステルが挙げられます。ポリエステルにはさまざまなメリットとデメリットがあります。

今回は、ポリエステルの機能を確認するとともに、さまざまな部分で活かされている活用方法についても見ていきましょう。

※ここでは衣料品の素材としてのポリエステルということが前提でお話を進めてまいります。

ポリエステルとは?


 
ポリエチレンテレフタレートという化学物質が存在します。このポリエチレンテレフタレートを熱で融解した後に、長い繊維に紡ぎ上げたものを「ポリエステル」といいます。

優れた合成繊維であるため、世の中の衣料用品の半数はポリエステルで作られているといっても過言ではありません。

ポリエステルは、天然繊維として有名な麻や綿を模倣すべく作られました。最近は技術が進んでおり、ウエディングドレスなどの光沢のある素材になるほど成長しました。

ちなみに、ペットボトルも同じ原材料(ポリエチレンテレフタレート)によって作られています。

ポリエステルの歴史

1941年に、イギリスの科学者や博士によってポリエチレンテレフタレートが開発され特許を取得しました。そこから、繊維の素材として利用され始めたのは1953年のことでした。

ペットボトルへの実用化は1967年に開始されました。

ポリエステル混紡とは?

よく見かける表記に、「ポリエステル混紡」というものがあります。これは、種類の異なる繊維を掛け合わせて欠点を補う意図があります。

例えば綿とポリエステルの混紡であれば、吸水性は高いがシワになりやすい綿の特徴と、シワになりにくいが吸水性のないポリエステルの特徴をうまく利用したケースです。

 
混紡は、その素材ごとの割合によって取り扱い方法が異なります。洗濯の際は洗濯表示に従いましょう。
 

 

Image Description

ポリエステルのメリット


 
ポリエステルのメリットはどのような部分になるのでしょうか?

ポリエステルのメリット1.シワになりにくい

ポリエステルには、形状を保とうとする性質があります。そのため、洗濯してもシワになりにくく、襟付きのシャツなどに「形状記憶」と称して活用されることが多くあります。

ポリエステルのメリット2.保管しやすい

ポリエステルは石油を原料として作られています。そのため、虫が寄ってこず、防虫剤などの影響も受けにくい特徴があります。

ただ、日常の汚れや食べかすなどに対して虫が寄ってきてしまうこともあるので、日常からのお手入れには注意しましょう。

ポリエステルのメリット3.乾きやすい

衣料品におけるポリエステルは、吸湿性が低い素材のため、速乾性に優れています。汗などの水分が生地に触れたとしても、すぐに拡散されて蒸発します。

着心地の良さを活かして、スポーツウェアに採用されることが多いです。

ポリエステルのメリット4.洗濯に強い

先ほどもお伝えした通り、形状記憶に優れた性質を持っているだけでなく、丈夫で切れにくいという性質も合わせ持っています。

洗濯の回数を重ねても、型崩れや縮むことがないだけでなく、色落ちもしにくい優れた素材です。

また、比較的熱に強いため日光による影響や劣化なども比較的少ない素材です。

ポリエステルのメリット5.熱可塑性

ポリエステルには、熱可塑性と呼ばれる性質があります。簡単にいえば熱をかけてデザインを行った生地を固定させるようなイメージです。

衣料品においては、プリーツ加工などに活用されることも多いです。

ポリエステルのデメリット


 
ここからはポリエステルのデメリットについても見ていきましょう。

ポリエステルのデメリット1.静電気が起きやすい

ポリエステルは、アクリルやポリエチレンと並んでマイナス側に寄った帯電繊維です。ですので、ナイロンや、ウールなどのプラス側に寄った繊維と静電気を起こしやすい性質があります。

普段からブラシをかけておいたり、洗濯の際はネットに入れて洗う、柔軟剤を使用するなどのお手入れをしておくことで静電気や毛羽立ちを防ぐことができます。

ポリエステルのデメリット2.汚れやすい

ポリエステルは汚れを吸着しやすい素材です。実際にポリエステルを使用した衣料品で多い悩みとして、汚れやにおいが挙げられます。

例えば、洗濯の際も他の衣料品に付着している汚れから写ってしまうケースも...。

頻繁に洗濯を行ったり、アルカリ性の洗浄力の強い洗剤を使用するなどで、汚れを残さないような工夫に気を配ることが大切です。

Image Description

ナイロンとの違い


 
最後にナイロンとの違いについてもここでお話していきます。

ナイロンの特徴

ナイロンは、摩擦や薬品に強く耐久性に優れているだけでなく、染色もしやすい特徴を兼ね備えています。

衣料品を中心に広く活躍している合成繊維です。

ポリエステルとナイロンの見分け方

非常に似ている素材の両者ですが、見分ける際のポイントに価格があります。ナイロンの方が高価なケースが多いです。

他にも使用感では、ポリエステルは毛玉になりやすく汚れが落ちにくい点に比べ、ナイロンは毛玉になりづらく、汚れも落ちやすいです。

ポリエステルとナイロンの物性の違い

比較項目ナイロンポリエステル
融点225℃225~276℃
耐熱温度80~140℃前後120~160℃前後
比重1.13から1.141.31から1.38
吸水性低い(1.3)低い(0.15~0.60)
耐薬品性薬品には強いが、耐酸性は低い薬品には強いが、耐アルカリ性は低い
縦弾性率
(ヤング率)
E
(MPa)
1000~26002100~4200
剛性率

(MPa)
460680
硬度(ビッカース硬さ、HV) 7.1(ナイロン617

まとめ


 
ポリエステルは、シワになりにくく乾きやすいため、スポーツウェアなどに多く利用され活躍しています。

一方で、吸水性がなく汚れやすいなどの一面も持っていますので、ポリエステルの特性をよく理解した上で活用できるようにしましょう。

くればぁでは丸抜き、寸法切りなどご希望のサイズに合わせてカットすることも可能です。お気軽にご相談ください。

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くればぁ編集部

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